デジタル妄信

腕時計はアナログしか買ったことがないが、ケータイがデジタル時計と言えなくもない。今もっているケータイの時計はときどき遅れるけれど、初めてそれに気づいたとき不思議な気持ちだった。デジタル時計は狂わないと信じていたのである。


昔、高校の入学祝いで従兄に腕時計を買ってもらった。年上の従兄だったけど、叔父さんだと勘違いしていた。従兄のお母さんを従兄の奥さんだと思っていた。その従兄は僕が小学生の頃結婚したんだけど、お母さんと同居したままだったので、二人目の奥さんをもらったのか、と驚いた。田舎じゃそんなことありなのかと子供心に思った。


僕は、数秒でも時計が狂っていると正しい時刻に合わせるような神経質な高校生だった。