『バーバー』

原題は『The Man Who Was'nt There』、ストーリーのまんまである。
コーエン兄弟の映画を観るのはこれで3本目。『ファーゴ』はとてもよかった。『バーバー』と共通するのは、誤解や手違いが皮肉な結果を生むということ。
『バーバー』は、最後のオチで「ああ、そういうことね」と映画の狙いが判る。映画の全体が納得できる。コーエン兄弟はいつも「最高のB級映画」を作ろうとしているのだろう。オチたかオチないか分からない結末を嫌って、思わせぶりな話で終わろうとしない。それは、とても分かりやすいのだけど、推理小説を二度読み返すことがないようにこの映画も繰り返し観ようとは思わない。それで構わないとコーエン兄弟も思っているはず。
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