岩国住民投票 投票率58%

投票率が50%を切ると開票しないということは、当然、少数派は投票を棄権するわけですね。もしも反対派が有権者の50%未満だとしたら、賛成派が投票することによって投票率が50%以上になったら困るので、賛成派としては投票しないことが得策なわけです。
今回は投票者の約9割が反対らしいので、残りの1割の人はそのへんのカラクリを理解していなかったのか、あるいは、「わしゃ、賛成という意思表示を投票というカタチで表したい」ということだったのか…。
今回は、仮に賛成派が全員投票棄権したとしても投票率は50%を超えていたようなので問題はありませんが、もしも賛成派と反対派が拮抗してたら、両陣営はどのような方針をとったのか面白そうです(こういう話題で面白がるのは不謹慎ですが、あくまで数学的というか心理学的に面白がっています)。
積極的な方針としては自派の投票だけでも投票率が50%以上になるように投票を呼びかけることになりますが、消極的戦略としては、自派が棄権することによって投票率を50%未満にして少なくとも「負け」はないようにするというのもありそうです。
どういう作戦でいくのか悩ませられるのは、つまりは投票率50%以上でないと開票しないというルールがあるからです。投票する権利は誰にでもあるのだから、投票しなかった人が50%以上なら開票しないというルールはおかしいんじゃないでしょうか。権利を行使しない人への配慮は要らないんじゃないでしょうか。「賛成する」という少数派が「賛成する」という意思表示ができないルールは、なんかヘンだと思うのでした。…いや、べつに私、賛成派ってことじゃないですよ。