何度も転勤しているうちにそれなりにエラそうな役職になった。別に成績がよくってそうなったのでなく、トコロテン式の順番です。
周りから初めて「課長」と呼ばれたときはイヤだったなぁ。それまで「○○さん」と名前で呼んでくれてた後輩が、僕が課長になったその日から「課長」と呼び始めたとき、なんかさみしかった。なかには名前で呼び続けてくれた人もいたし、「○○ちゃん」と呼ぶヤツもいたけど、「課長」に慣れるまで随分時間がかかったものです。


仕事柄、外部の人と話すことが多く、よその会社のお偉いさんに会う機会も結構ある。中にはバカな社長もいて、社員に対して「雇ってやってる」とか「給料払ってやってる」みたいなことを言う輩もいる。でも、そんな社長がいる会社に限って、社長に対して感謝や尊敬の気持ちを持っている社員はいない。
そもそも、「社長はエライ」と思ってるのが間違いです。社長というのは役割です。課長も部長も専務も、みんな会社の中の役割なんです。「部長だから偉い」とか「社長はもっと偉い」とかじゃなくて、あるいは「偉いから部長や社長になった」んじゃなくて、部長は部長という役割を、社長は社長という役割を会社の中で担当しているだけなのです。経営に対する責任や権限があるので、社長が会社の中で重要な役割を担っているのは確かだけど、だからといって社長が「人間的に」偉いわけじゃありません。なのに、社員をまるで奴隷か召使いみたいに扱うのはとんだ勘違い野郎です。まして、部外者に対して偉そうな態度を取るのはお門違いというものです。部外者にとって「社長」はただのオッサンなのだから。ということは、会社を辞めた社員が、元上司である社長に「おい、オッサン」なんて言ったりする場面もありうるのだ。