『アニー・ホール』

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初っぱなのモノローグでアルビー(ウディ・アレン)がグルーチョ・マルクスのジョークを引用している。「私を会員にするようなクラブには入りたくない」。そして、アルビーはこう付け加える。「これは女性関係での僕の気持ち」。然り。僕も、僕を好きになるような人を好きになれない。
アニー・ホール」。主人公はアルビーとアニーなのに、タイトルは「アニー・ホール」。「アルビー&アニー」というタイトルにしてもいいくらいにアルビーとアニーの二人の物語なのに、「アニー・ホール」。ウディ・アレンは、2人の関係よりもアルビーから見たアニーという女性を映画にしたかったのかもしれない。そして、アニーに対する疑念や不信や、それでも愛し続けることから逃れられないアルビーの苦悩を。